国際交流助成受領者/国際会議参加レポート

令和5年度 国際交流助成受領者による国際会議参加レポート

受領・参加者名
橘 昌希
(信州大学 大学院総合理工学研究科 工学専攻)
会議名
Compound Semiconductor Week 2023 (CSW 2023)
期日
2023年5月29日~6月2日
開催地
Ramada Plaza Jeju, Jeju, Korea

1. 国際会議の概要

Compound Semiconductor Week (CSW)は、International Symposium on Compound Semiconductors (ISCS)とInternational Conference on Indium Phosphide and Related Materials (IPRM)を同時開催した化合物半導体に関する国際会議です。

2022年にアメリカ、2021年と2020年ではスウェーデン、2019年に日本で開催され、それぞれ約450名の参加者を集めています。

2023年5月29日~6月2日に韓国の済州で開かれたCSW 2023は、特に化合物半導体の先端研究に焦点を集めて行われ、化合物半導体やエレクトロニクス、オプトエレクトロニクス、新分野のアプリケーションなど幅広い分野に関する最新の技術が集まり、活発的な議論が行われました。

2. 研究テーマと討論内容

私は、「Carrier Transport properties of layered Carbon Nitride Films for Electronic Devices applications」と題して、90分間のポスター発表を行いました。

層状窒化炭素は、窒素と炭素で構成され、光触媒分野で幅広く研究されている材料です。また、電気的特性についても一般的な層状物質とは異なる特有な電流異方性を有しているため、これまでにない新しい半導体材料として注目されています。しかし、層状窒化炭素が持つ電流異方性のメカニズムについて、現段階では全てが明らかになっていません。今回、メカニズムを解明するための一つの策として、金属絶縁膜半導体電界効果トランジスタを作製し、電流電圧特性の評価を行ったところ、いままで確認できなかった層状窒化炭素膜内を流れる方向の電流が検出されました。これは、デバイスに対して垂直方向に電圧を印加し、絶縁体-半導体界面にキャリアを蓄積させることで得られた電流であると考えられ、層状窒化炭素膜の電子デバイス応用を期待できる結果が得られました。

以上で記した材料特性について、エレクトロニクス分野や層状物質の有識者から多くの質問をいただきました。特に、結晶構造についての評価や剥離・転写といった層状物質の基本的な技術についてたくさんの助言をいただきました。今後の研究で活用していきたいと思います。

3. 国際会議に出席した成果
(コミュニケーション・国際交流・感想)

初めての国際学会で英語を話すことに不安がありましたが、私の発表を聞きに来た皆様は、積極的に質問やアドバイスをくださり、想像以上に研究内容を伝えることや議論を交わすことができました。しかし、私の英語能力は満足できるレベルではなく、聞き手側に頼るようなシーンも多くありました。学会全体を通して、自分の英語能力を改めて知ることができました。自分に足りていない部分を明確にすることができ、とても有意義な時間を過ごすことができました。

また、現地で私の発表を聞きに来た韓国出身の大学生の方と友人関係になり、国際会議の外でも、研究や文化について国際的な交流を経験することができました。学会に参加することをきっかけに、コミュニケーションや国際交流の機会に恵まれました。

最後に、この度の国際会議の参加に際して、多大なご支援をいただいた貴財団に心より感謝申し上げます。

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