国際交流助成受領者/国際会議参加レポート

令和5年度 国際交流助成受領者による国際会議参加レポート

受領・参加者名
一色 晶帆
(千葉大学 大学院融合理工学府 基幹工学専攻)
会議名
Acoustics 23 Sydney
期日
2023年12月4日~8日
開催地
International Convention Centre Sydney, Sydney, Australia

1. 国際会議の概要


学会会場

Acoustics 23 Sydneyは、通常は別々に行われている米国音響学会(ASA)とオーストラリア音響学会(AAS)の年次大会、西太平洋音響学(WESPAC)、第7回環太平洋水中音響会議(PRUAC)といった国際会議を合同で実施する音響学に関連する最大規模の研究集会である。本会議は、オーストラリアのシドニーで12月4日から12月8日までの計5日間開催され、約950件のオーラル発表、約200件のポスター発表が行われた。

2. 研究テーマと討論内容

“Comparison of deep learning algorithms for quantitative diagnosis of fatty liver using multidimensional-moments heatmaps”という題目でオーラル発表をおこなった。


発表の様子

本研究で対象としている代謝異常関連脂肪性肝疾患(MAFLD)は、脂肪肝に「肥満」「2型糖尿病」「2種類以上の代謝異常」のいずれかが併存している肝疾患である。脂肪性肝患者の予後因子である肝臓の線維化は、肝硬変や肝細胞がんの主な原因であり、肝臓の脂肪化と線維化の定量評価が求められる。

本研究では、肝臓の脂肪量を非侵襲かつ定量的に評価することを目的として、脂肪肝の進行に伴う超音波画像のテクスチャの変化をディープラーニングにより推定する手法を提案している。超音波画像のテクスチャが変化することで、超音波の振幅の確率密度分布の形状も変化することが知られている。本研究では、振幅確立密度分布の形状を数値的に評価可能なパラメータであるモーメントを用いて、超音波画像のテクスチャ変化を表現することを提案している。

今回の発表では、超音波画像内におけるモーメントの分布を表すヒートマップを作成し、複数のディープラーニングアルゴリズムに入力することで、各アルゴリズムの推定精度を比較した結果を報告した。また、超音波画像を入力画像とした場合と、モーメントヒートマップを入力画像とした場合の分類精度の比較することで、モーメントヒートマップの優位性を評価した。

3. 国際会議に出席した成果
(コミュニケーション・国際交流・感想)

本発表は、国際会議における自身2度目のオーラル発表であった。前回の発表と比較して、正確な質疑応答を行うことができたと思われる。しかしながら、依然として、相手が疑問に感じている点について的確な回答を行うことができず、自分の研究を伝えきる能力や英語力の未熟さを痛感した。今後も、海外の研究者と深い議論を行うことができるよう、コミュニケーション能力の向上に努めていきたい。

本会議は音響学全般がトピックスとなっているが、自身の研究に関連する医用超音波分野の発表も多く、同じような研究をしている海外の研究者の発表を数多く拝聴することができた。様々な国・研究機関の研究者が様々な角度から医用超音波の研究を行っていることを実感でき、非常に大きな刺激となった。

最後に、本会議への参加にあたり、一般財団法人丸文財団に多大なるご支援をいただきましたこと心より感謝申し上げる。

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