国際交流助成受領者/国際会議参加レポート

令和4年度 国際交流助成受領者による国際会議参加レポート

受領・参加者名
土田 祐将
(電気通信大学)
会議名
The 33rd International Conference on Database and Expert Systems Applications (DEXA 2022)
期日
2022年8月22日~24日
開催地
Vienna University of Economics and Business, Vienna, Austria

1. 国際会議の概要

The 33rd International Conference on Database and Expert Systems Applications、通称DEXAは、The 33rd DEXA Conferences and Workshopsの中の1つの国際会議です。DEXAの他に、DaWaK、EGOVIS、IWCFS、MLKgraphs、AISys、ProTime、ARTE、DLRTなど、データベース処理や機械学習、セキュリティ、プライバシーなど幅広い分野に関する会議が同時に開催されました。特にDEXAはデータベース情報・知識システムを用いた最先端の研究活動を扱っており、開発者、科学者、利用者が活発に議論することで、学術的に非常に高度で価値のある会議となっています。

2. 研究テーマと討論内容


発表時の様子

私たちは「Continuous Similarity Search for Text Sets」という題目で、時間によって変化するテキスト集合を対象とした高速類似検索アルゴリズムの提案を行いました。類似検索はユーザに対する情報推薦での活用が期待される技術です。しかし、SNSのような環境では情報が頻繁に更新され、計算に時間を要します。この問題を解消するため私たちは時間変化を考慮した類似検索アルゴリズムの研究を行い、そのアルゴリズムの発表を行いました。私たちのアルゴリズムはクエリユーザ1人とデータベース上にある全てのユーザとの類似検索を想定しています。会議では、今後研究を進めていく方針としてどのように考えているか、クエリユーザが複数人いるときは提案したアルゴリズムでは多くの時間を要してしまうため改善する必要がある、などのご質問・ご指摘をいただき、私たちの研究で考慮できているポイント、改善が必要なポイントが明確になったことから、今後のさらなる研究で、より高速なアルゴリズムを提案していきたいと考えております。

3. 国際会議に出席した成果
(コミュニケーション・国際交流・感想)

私はこれまで、コロナ禍ということで少人数限定やオンライン開催になった国内学会の経験しかありませんでした。今回は、制限なく世界中から多くの研究者が集まる国際会議ということで何もかもが新しい経験でした。実際に会議に参加し、複数の国の研究者と会話をすることで、様々な視点から研究に対する考えを知ることができ、また誰も知らない未知の研究分野に対する創造の意欲が更に深まりました。また、国際会議ということで基本的に英語でのコミュニケーションが必須となり、スムーズな意思疎通のハードルは高かったですが、より幅広く知見を得るために研究以外にも英語学習が重要ということを改めて認識をしました。今回の学会参加は、研究のみならずこれからの私の人生において数少ない貴重な経験となり、ここからは大学院生ではなく研究者としてさらに研究を発展させ情報分野に貢献するとともに、私自身の成長につなげていきたいと考えております。

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