国際交流助成受領者/国際会議参加レポート

令和元年度 国際交流助成受領者による国際会議参加レポート

受領・参加者名
森近 一貴
(東京大学 生産技術研究所)
会議名
2019 Conference on Lasers & Electro-Optics / Europe and European Quantum Electronics Conference (CLEO/Europe-EQEC 2019)
期日
2019年6月23日~27日
開催地
Munich, Germany

1. 国際会議の概要

ミュンヘン新市庁舎

CLEO/Europe-EQECは、世界で活躍するオプティクス・フォトニクス分野の研究者・技術者が一堂に会する大規模な国際会議である。1994年にAmsterdamで初めて開催され、Hamburg (1996)、Glasgow (1998)、Nice (2000)に続き、2003年以降は2年おきにMunichで開催されている。今年もMunich のICMセンターにて日曜日から木曜日の5日間にわたり開催された。CLEO/Europeではレーザー技術とその応用分野に関する13のセッション、EQECではレーザー物理・非線形光学・量子光学などに関する10のセッションに分けられ、2,000件にも及ぶ講演が行われた。12程度の会場において口頭発表が並行して行われ、ランチ休憩後にポスター発表が行われた。夜にはハッピーアワーやビアガーデンでのカンファレンスディナーなど、ドイツならではのイベントも開催された。

2. 研究テーマと討論内容

ポスターの前にて

“Vibrational ladder-climbing and molecular ground-state dissociation driven by mid-infrared chirp-pulsed plasmonic near-fields”(EG-P.9)という題でポスター発表を行った。発表内容は、局在表面プラズモン励起によりナノ空間に局在させた赤外フェムト秒パルスを用いて、特定の分子振動を強く励起することで、液相において世界初となる化学結合の切断に成功したというものである。振動励起による分子結合の選択的な切断や生成は、新たな化学反応制御手法の1つとして期待されているが、多くの実用的な化学反応の舞台である液相では、振動緩和に阻まれて実現されていなかった。そこで、局在表面プラズモン励起による電場増強効果に着目し、増強パルス電場によって高効率に多段階振動励起することで、液相分子の解離反応誘起を実現したというのが今回の成果である。

1時間という限られた発表時間の中、多くの研究者の方々が発表を聞きに来てくださった。反応効率や実用化に向けた今後の展望などに関する質問を受け、深い議論をかわすことができた。

3. 国際会議に出席した成果
(コミュニケーション・国際交流・感想)

光科学技術分野で最大規模の国際会議で発表を行えたことは、自身にとって良い経験となった。今回が初めての国際会議でのポスター発表であったこともあり、発表前は不安や緊張もあったが、発表を聞きに来てくださった方々と深い議論を交わすことができ、非常に有意義な時間を過ごすことができた。また、他の研究者の方々の発表のレベルも非常に高く、貴重な知見や着想を数多く得ることができた。

最後に、本国際会議への参加にあたり多大なご支援を受け賜りました貴財団に心より感謝申し上げます。

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