国際交流助成受領者/国際会議参加レポート

令和元年度 国際交流助成受領者による国際会議参加レポート

受領・参加者名
町田 茉南
(慶應義塾大学 大学院理工学研究科)
会議名
15th International Conference on Laser Ablation (COLA 2019)
期日
2019年9月8日~13日
開催地
The Westin Maui Resort & Spa, Kaanapali, Maui, USA

1. 国際会議の概要

学会会場からの夕方の景色

COLA (International Conference on Laser Ablation) は、レーザーアブレーションをはじめとしたレーザープロセシングおよびその応用に焦点を当てた国際会議であり、2年に1度開催される。今年はマウイ島の会場にて、2019年9月8日から13日までの6日間で91件の招待・基調講演ならびに一般口頭発表と約470件のポスター発表が行われた。口頭発表の会場が1箇所であることから、全参加者が一堂に会して一つの講演を聴講するため、終始非常に活発なディスカッションが行われた。

次回は2021年に島根・松江にて開催予定である。

2. 研究テーマと討論内容

新規光学・電気デバイスへの展開に向けて、特異な光学・電気特性を有する金属微細構造を位置・空間選択的に作製する技術が希求される。我々が用いている金属構造作製技術は、フェムトレーザーを集光照射することで誘起される金属イオンの多光子還元を利用し、任意の形状の構造を3次元的に描画可能である。今回我々は、支持体材料として用いているハイドロゲルが周囲の溶媒の浸透性に優れた材料であることに着眼し、同一ハイドロゲル内部に異なる二種の金属微細構造を作製し、その光学特性評価を行った。本研究により得られた成果を本会議において口頭発表した。

ハイドロゲルに含有させる金属イオンを調整することで、同一ハイドロゲル内部への金・銀細線構造の作製を実証した。また、生成金属細線が金属ナノ粒子の表面プラズモンに起因した吸収特性を示すことを確認した。金細線と銀細線で構成されるグリッド構造においては単一金属細線の吸収特性からのピークシフトが生じ、細線の重なった部分において金・銀コアシェルナノ粒子が生成していることを元素分析により確認した。さらにレーザー照射条件によりピーク波長を変化させることができ、本成果はハイドロゲルを母材としたバイオセンサ等の新規生体用デバイスへの展開が期待できることを示している。

質疑応答では、コアシェル粒子の生成に関する質問を多数受け、構造生成の原理を交えて回答した。

学会会場

発表時の様子

3. 国際会議に出席した成果
(コミュニケーション・国際交流・感想)

今回の会議は自身の所属する研究グループから私一人のみの参加であったため、会議期間中は自ら海外研究者に話しかけ、研究に関する議論や各々の国の話などで積極的にコミュニケーションを取る時間を設けることができた。本会議では参加者全員が同じ会場で朝・昼食を取るため、学会聴講以外の時間も非常に有意義な国際交流の場となった。

学会会場前での写真

学会参加者との交流や自身の発表を通して、“研究者”としての言葉の言い回しをまだまだ習得していく必要があることを痛感したが、前回の国際会議登壇時と比べて自身の英語力が僅かながら向上していることを実感できた。加えて、発表後に多くの学会参加者から発表内容について声をかけていただけたこと、また今まで考察しきれていなかった観点からのご指摘をいただき、総じて今回の学会参加は非常に有意義であった。

最後に、この度の学会参加にあたり多大な御支援をいただきました貴財団に厚く御礼申し上げます。

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