国際交流助成受領者/国際会議参加レポート

平成28年度 国際交流助成受領者による国際会議参加レポート

受領・参加者名
岡 大輝
(山形大学 大学院理工学研究科 電気電子工学専攻)
会議名
Applied Superconductivity Conference 2016 (ASC 2016)
期日
2016年9月4日~9日
開催地
アメリカ合衆国 コロラド州 デンバー

1. 国際会議の概要

会場:Colorado Convention Center

Applied Superconductivity Conference (ASC) は超伝導工学の分野で最も権威のある国際会議であり、二年に一度アメリカで開催される。ASCが包括する分野は超伝導材料に関するものからデバイス応用まで多岐にわたり、大きく分けてElectronics、Large Scale、Materialsの三つの分野で口頭発表およびポスター発表が行われる。開催50年目となる今年は、世界各国から約1,600人の参加者がコロラド州デンバーに集まり、6日間にわたって様々な議論が交わされた。

2. 研究テーマと討論内容

発表風景

本会議では「Effects of NbN Film Thickness on Microwave Characteristic and Photoresponsivity of Spiral-MKIDs」と題してポスター発表を行った。本報告は超伝導現象を利用した電磁波の検出器であるMKIDにおける超伝導薄膜の膜厚と検出器の感度の関係に関する報告である。MKIDの高感度化はテラヘルツ波の二次元分光の実現によって、創薬や物性研究、セキュリティーなどの分野の発展に寄与する。本研究では、MKIDの検出感度が超伝導薄膜の品質と密接な関係にあることに着目し、超伝導薄膜の膜厚を制御することで検出感度の更なる向上を目指した。これまで我々が作製してきたMKIDには高い超伝導転移温度を持った高品質な薄膜を用いてきたが、理論上の検出感度に到達することはできなかった。そこで従来よりも膜厚を薄くすることで、転移温度の低下と引き換えに高い感度を得ることに成功した。この発表に対して、超伝導検出器分野の研究者のみならず、窒化ニオブ(NbN)を使用する他の分野の方々にも興味を持っていただき、有益な意見交換を行うことができた。

3. 国際会議に出席した成果
(コミュニケーション・国際交流・感想)

私にとって本会議への参加が初めての海外渡航であったため、街並みや道行く人といった風景のすべてが新鮮に感じた。発表の際にはうまく英語が伝わらず、もどかしい思いをした時もあったが、あきらめずに対話を続けることで多くの人と意見を交換することができた。他者の視点からの意見は、私にとって大変刺激となり、今後の研究に大いに役立つ貴重な経験となった。しかしながら、日常の様々な場面で自分の英語力の低さを痛感する場面が多々あり、これまで以上に英会話スキルを磨く必要があると感じた。
次回の会議は、2018年の10月にワシントン州のシアトルで開催される予定である。

最後に、本会議への参加に際し、多大なる支援を賜りました貴財団に心より感謝申し上げます。

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